現代史の勉強におすすめの本を読み最新の世界動向を知る
2016/02/24
世界は腹黒い。日本が世界の中で生きていくために、日本人は地政学をしっかり学ぶ必要がある。そんなことを教えてくれる一冊です。
「日本人が知らない 地政学が教える この国の針路 菅沼光弘(著)KKベストセラーズ」
日本人が知らない地政学が教えるこの国の針路
地政学ってなんでしょう?
日本ではあまり聞いたことのない言葉ではないでしょうか。
地政学とは地理的な環境が国家に与える政治的、軍事的、経済的な影響を巨視的な視点で研究するものである。 出典:Wikipedia
さて、本書が素晴らしい点は、世界各国の外交や政治の話を非常に読みやすくて分かりやすく書かれていることです。普通、この手の本は、内容が難しすぎて普通の人が理解するのが大変です。でも、一般の人にも分かりやすい言葉で説明している。ここが、著者のすごいところだと思います。
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本書で印象に残った内容
細かい内容は抜きにして、印象に残ったことを要約して、少し挙げてみたいと思います。アメリカの話がよく出てきました。
・大国アメリカは、世界の国々に介入しアメリカが思うように操作しようとしている。
例えば、ウクライナ問題はロシアが悪者扱いされていますが、あれはアメリカが仕掛けたものである。
⇒本書を読むと、「一方的にロシアが悪い」といった日本の報道の内容には偏りがあるということが分かります。
また、アメリカの論理は、「アメリカが世界のすべてを支配すると、世界が平和になる」。だからアメリカは常に世界を支配しようとしている。
・ギリシャの経済危機
アメリカは、ギリシャには強制的にユーロ圏に残らせて、経済的にドイツに負担させたいと思っている。なぜなら、ヨーロッパの経済ではドイツが独り勝ちの状態。ドイツを独走させないために、ドイツをつぶしたい。そのため、ギリシャの負債をドイツに負担させようとしている。(ギリシャをユーロに留まらせたいその他の理由として、ギリシャがロシア側につかないようにする目的もありますが)
⇒結局は当事国だけの問題ではなく、大国アメリカが強く関与しているということがよく分かりました。
尚、これは本には書いてありませんが、最近のフォルクスワーゲンのリコール問題も、ドイツ企業を潰すためにアメリカが意図的にやっているのではないかと思ってしまいます。(多分そうだと思う)
その他、個人的に役に立った内容:
・世界の外交交渉の常識は、相手が全く受け入れられない条件を最初に吹っ掛ける。
そして、そこから交渉が始まる。
⇒世界はそういうものだと理解しました。
「何でも馬鹿正直に言う」というのは、日本人同士であれば通用するかもしれないけれど、外国に行くと痛い目に遭うということをしっかり認識する必要があると感じました。
・国が、世界の情報収取や地政学の勉強を一旦止めて、ブランクを空けてしまうと、すぐに世界から取り残されてしまう。
⇒これは、個人レベルの勉強でも同じことが言えるのではないかと思いました。
例えば、語学の勉強。外国語の勉強は、毎日少しでもよいから毎日継続して行うことが、語学力の維持に重要。勉強をしない日が少しでも続くと、語学力が一気に落ちてしまう。
ということをどこかで聞いたことがあります。
やっぱり、少しでもいいから毎日勉強を継続することが重要なんだと思いました。
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最後に
親米派は、「全てアメリカのいうことが正しい」、一方で親中派は、「全て中国が正しい」と、考えが偏ってしまう傾向があるそうです。
本書を通じて著者は、「日本人も地政学を学んで、他人(他国)に迎合するのではく、日本人は日本人としての考えをしっかり持ちなさい。」と言いたかったんだと思いました。
日本人が知らない地政学が教えるこの国の針路
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