射手矢好雄弁護士と斉藤孝先生の交渉術の本は全ての人が読むべき
もし、あなたが交渉について勉強したことがなければ、本書はあなたの役に立ちます。仕事で取引先との交渉、会社の上司との交渉、友達との交渉、自分の子供との交渉など、交渉で使うべき手段が学べます。
うまくいく人はいつも交渉上手 斎藤孝 射手矢好雄 講談社
うまくいく人はいつも交渉上手
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交渉をする際に確認すべき7つのポイント
交渉の肝は下記の7ポイントです。
①利益
互いにとって大切なことは何か?
②オプション
どんなやり方があるのか ?
③根拠
それはどうしてか ?
④バトナ(BATNA)
それがだめでもこの手があるとう他の選択肢の用意
⑤関係
自分と相手はどんな関係か?
⑥コミュニケーション
こっちはこう思っているけどあっちはどうなのか ?
⑦合意
お互いが本当に満足したのか ?
全ての基本は利益
基本的な考えは、利益を考えるということ。自分にとって一番大事なことは何なのかを整理して考えることです。
ただし、自分の利益ばかり考えていたのでは、相手が満足し合意する訳がありません。自分の利益と同時に、相手が一番大事にしていることは何かも考えることが重要です。
自分だけが満足する状態とは、交渉相手に「だまされた!」「詐欺だ!」と思われるのと同義だと私は思います。
人が誰かと話をするのは、全ては自分の利益を獲得するため
「人が誰かと話をするのはなぜか?」についての答えは、非常にシンプルです。自分の利益になることを実現させたいからです。
お子さんがいらっしゃる方はよく分かると思いますが、子供が親に話すことの殆どが、「自分がやりたいこと」。つまり、自分の利益になることです。
例えばうちの子どもを観察していると、朝からずっとこんなことをお母さんに言っています。
「アイスクリーム食べたい」「電車で遊ぼうよ」「恐竜を紙で作って~」「キムチチャーハン作って」「今日は幼稚園行かない!」など。
これって、全て子供自身の利益になることです。
人と話をするということは全て利益交渉と考えれば、「あの人はなぜあんなことを言うのだろう?」という謎も容易に分かってきます。
人が嫌みを言うのも、自分の利益になると思っているから言うのでしょう。嫌みをいうことによって相手を蔑み、自分が優位な立場を誇示し、優越感を感じようとしているのです。
中国の人
中国の人を見ているともっと分かりやすいです。中国人は、日本人に比べて自分の利益をあからさまに全面に出してきます。
・自分の利益になることは要求する
・自分の不利益になることは拒否する
ただこれだけのことです。そう考えると中国の人の考え方も少しは理解出来る気がします。
ただ、私の経験上、人によっては、自分の利益や都合ばかり考えて、相手のことを考えない人も一部にいるのは間違いないですがね。(苦笑)
満足した合意を得るために
交渉の合意内容については、お互いの要求を満足するように結論を持っていくことが一番の理想です。
だから、自分の要求ばかり主張するのではなく、「私の要望を通してくれれば、あなたにはこんなメリットがあります」という内容を考えて、相手に理解してもらう努力が必要です。
子供が親の注意を聞いてくれない時の必殺技
親子でも、文章で約束する。
親子で合意の条件の文章を作り明文化します。そうすると、子供が約束を守りやすくなるかもしれません。
→「かもしれません」という理由は、私の子供はまだ幼稚園児で、書いた文章を読むことが出来ません。だから、私自身が実践したことがないからです。子供が大きくなったら、実践してみたいと思います。
目的を達成出来るなら、演技でもいい?
なりきり力
なりたい人物になりきり、演技をすることで人を動かすことができると著者のお二人は言っています。
そういえば、私が先日参加した、三浦由紀江さんという駅弁販売のエキスパートの講演会でも同じ話を聞きました。演技でいいから お客様に対する接客を行うことが、お客さんに好かれるコツだと言っておられました。
ちなみに、なりきってしまうことで、外国語の習得も早く出来ると本書で言っています。たとえば、「自分は英語がしゃべれるビジネスパーソンだ」となりきってしまうのです。
その他:メモ
相手に伝わりやすい会話のコツ
・メモを見せながら話をする。
話をしながらメモを取りそれを相手に見せながら会話をすると、相手に話を理解してもらいやすくなります。
交渉時にやってはいけないこと
・感情で立ち向かわないこと
まとめ
交渉=話をすることです。話をすること全てが交渉です。言葉を発してコミュニケーションをする人間である以上、本書を読まなくて良い理由はどこにありません。
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