裁量勤務か時間管理勤務の選択が出来るならどちらがメリットある?
この記事をお読みのあなたは、お勤めの会社もいよいよ裁量勤務制度が適用されるんですね?
もし、あなたの会社が裁量勤務制度の適用と適用外(従来の時間管理勤務制度)のどちらかを自分で選択出来るのならば、どちらを選択するかをじっくりと考えた方が良いです。
一度選択した後は、制度を変更するのに結構面倒な手続きが必要なことが多いです。たとえば、「裁量勤務から時間管理勤務に変更する合理的な理由を説明せよ」などと会社から言われてしまします。
ですから、制度を導入した最初の選択が肝心です。本記事では、あなたの1つの参考になる話をしたいと思います。
スポンサードリンク
マスメディアでは裁量勤務にはメリットがいっぱいと言っているが
最近、テレビのニュースや新聞では、裁量勤務(あるいは、ホワイトカラーエグゼンプション)という言葉をよく聞くようになりました。それらのマスメディアの情報では、「裁量勤務制度は労働者にも大きなメリットがある」と言っている内容が殆どです。
さて、本当でしょうか?
働く人のワークスタイルによっては、裁量勤務の方が適している人がいるのは間違いないと思います。でも、ご自身のワークスタイルを考える前に、まずは「テレビや新聞が伝える情報自体に偏りがないか?」を疑う必要があります。
それは、テレビ局や新聞社は主に企業のスポンサー収入によって成り立っているということ。(新聞の場合は、一般の人からの新聞購読収入もありますが)そしてポイントは、そのスポンサーとなる企業の中には、今回取り上げた裁量勤務制度を推進する会社も沢山あるということです。一方で、マスコミ側としては、スポンサーの意向に反する意見を報道することなど出来る訳がありません。
ということは、まず、マスメディアが発信する情報を鵜呑みにすることは大変危険です。企業寄りに立った意見である可能性が大です。
それを理解した上で、どちらの制度が適しているかをあなた自身が考える必要があります。では、次に裁量勤務制度と時間外管理制度のメリットとデメリットを考えてみます。
裁量勤務制度のメリットデメリット
メリット
・時間管理での勤務の人に比べると、勤務時間に柔軟性を持たせられる。
たとえば、始業開始時間の1時間遅れて出勤出来るとか。用事があるから早めに退勤するとか。
→ただし、このように柔軟な勤務時間が適用出来るかは、会社や部署の雰囲気に依存します。ヘタをすると、名ばかり管理職ならぬ、「名ばかり裁量勤務者」になるリスクがあります。
・実際の残業時間が少なくても、毎月固定の残業時間(みなし残業時間)分の給料が支給される。
裁量勤務制度が適用になると、単純に基本給だけになる訳ではありません。みなし残業時間という一定の残業時間分の給料が支給されます。
たとえば、「基本給の25%がみなし残業時間分として支給される」とか「30時間分の残業代が固定支給される」などです。みなし時間は、会社によって違います。
じゃあ、どんな人にメリットがあるかというと、毎月の残業時間が少ない人です。ここ数年間の平均残業時間が、会社が提示するみなし残業時間よりも少ない人は、裁量勤務制度を適用するメリットがあります。
デメリット
・仕事の量がめちゃめちゃ多くて、毎日12時間以上働いているような人は、どう考えても裁量勤務制度を適用すると、給料が減ることになります。
・逆に、毎日定時までに仕事が終わって早く帰れる状態なのに、帰りにくくなる。
これは、「残業代をもらっているくせに毎日定時で帰りやがって」という同僚や上司からの嫉妬や嫌みです。「少なくともみなし残業時間分は残業をしてもらうのが当たり前」という社内風土が出来てしまうと、裁量勤務なのにむしろ早く帰れなくなってしまいます。
従来の時間管理勤務制度のメリットとデメリット
こちらは、基本的には裁量勤務制度のメリットデメリットの逆です。
メリット
・仕事量が多くて残業時間が長くても、その分給料が増える。
・毎日定時即行でも帰りやすい。
「自分が早く帰ると、残業代が発生しないのでその分会社の経費削減に貢献出来る」という会社のメリットがあります。そのため、上司や先輩に嫌みを言われても、「残業せずに会社の経費削減に貢献しようと思っています」といったことをアピールすれば、上司や周りの同僚も納得です。
実は、時間管理勤務制度の最大のメリットは、ここにあります。時間管理勤務制度の方が実は「自分で働く時間をコントロールしやすい」ということです。
デメリット
・残業時間が少ないと給料が少なくなる。
でも、この場合は実際に自分が働く時間が短くて給料が少なくなるだけなので、自分自身も納得出来るでしょう。
・会社が推進する裁量勤務制度に刃向かったということで、今後の昇進が遅れるかもしれない。
これも、確かにそうかも知れませんが、自分のスキルを高めておけば恐いもんではありません。「あまりに不遇な扱いを受ければ、そんな会社は自分から辞めてやる」というくらいの強い気持ちを持つことが大切です。(カッとなって簡単に会社を辞めてしまうのは、賢い行動ではないのでご注意を。あくまで、そういう気持ちを持つということです)
まとめ
会社側が裁量勤務制度を推進するのは、労働者側より会社側のメリットの方が大きいからです。ですから、もしあなたが裁量勤務か時間勤務かを選択出来る立場にいるのならば、どちらを選択するかをよく考えた方が良いです。会社が裁量勤務を推進しているんだったら、「時間管理勤務→裁量勤務」への変更は比較的容易でしょう。逆に、「裁量勤務→時間管理勤務」への変更は難しいでしょう。
働く会社や働く人の考え方によって、どちらの方がメリットがあるかは違います。でも、もし迷ってしまってどちらかを決められないという方は、従来の時間管理勤務の方を選択しておくのが良いでしょう。時間管理制度の方が、むしろ自分の勤務スタイルの自由度が高まる可能性大です。
スポンサードリンク
この記事を読んだ人はこの記事も読んでいます
一流の人間になる方法(マナー・習慣・考え方・対人関係の共通点)
スポンサードリンク
関連記事
-
会社の飲み会のお店選びで失敗と文句(批判)言う人!自分で幹事やって金を払えば?
2018年も11月に入り、会社員にとって、いよいよ嫌な季節になってきました・・・ …
-
三浦由紀江さんのがんの現在は?ストレスが原因か(講演会の話)
「やっぱりストレスはガンの原因の1つになりうる」と考えられる事例をガン経験者から …
-
会社の仕事で自腹を強要するのは違法?(宅急便を自腹した体験談)
もしあなたが、会社の業務で「自腹で○○してくれ」と上司から強要されるなら、この記 …
-
会社で自腹を切るのを強要されて経費を自分で支払った体験談(海外宅急便代金編)
本来なら従業員は払わなくてもいいお金。 当然、会社が払うべきものなのに、平社員の …
-
電話は人の時間を奪うので会社で着信コールを無視し続けて過ごした結果
「俺が電話掛けたら電話に出ろよ」 「何で電話出ないの?俺を無視してるやろ?」 つ …
-
ヤマト運輸(神奈川県)の時給2000円のアルバイト募集店舗はどこの支店?
今朝(2017年11月15日)の読売新聞のニュースで、宅配便のヤマト運輸が繁忙期 …
-
出張の休日移動で日当(手当)が出ず時間外勤務にならないのは違法?
あなたの会社は、出張で休日に移動した時、その時間は時間外勤務とみなされますか?あ …
-
マイコンの内蔵クロックにジッタ(jitter)はある?データシート(スペック)の情報は?
マイコンの内蔵クロックからジッタ(jitter)はある?どのくらい出るのか? M …
-
ドラクエで有給休暇を承認した会社はどこ?CTO福本晋也氏の画像は?
ゲームをするため(ドラクエをクリアするため)に会社を休むことを許可したということ …
-
同期入社との給料年収格差や出世の違いで悩み腹が立つ時の対策
この記事を読んでいるあなたは、会社の同期入社の社員が、自分より給料が高かったり、 …