中国人はモラルが低いのかなど本当の中国が分かる日本人が書いた本
2018/06/09
本当の中国・中国人について知りたければ、中国に長年住む日本人に聞くのが一番です。
「国が崩壊しても平気な中国人 会社がヤバイだけで真っ青日本人 谷崎光(著) PHP研究所」
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国が崩壊しても平気な中国人・会社がヤバいだけで真っ青な日本人[本/雑誌] / 谷崎光/著
本書は、中国に15年も住んでいる著者が、本当の中国・本当の中国人とはどんなものかというのを自分の体験を通して語っています 。すべて自分の体験をもとに話しているので内容がとても面白く、また真実味ががあります。
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本書を絶対に読んだ方がいい人は?
・これから中国に住む予定の方
・中国の会社・人とビジネスをしている方
尚、日本に住んでいるだけでも、中国で製造して輸入されたものを知らぬうちに日常で買っています。また、最近は日本にも中国の人が沢山住んでいたり、観光客が沢山います。 そのため、日常で中国に関わらないことはありません。ちょっとでも中国に興味のある人にもおすすめします。
内容がものすごく面白いです。娯楽の気持ちで読むんでも、十分に楽しめます。
中国という国や人は、実際に長く住んでいないとわからないわからなかったと著者は行っています。本書を読めば、少しは理解の一歩に繋がります。
日本に住んでいるだけでは分からない中国とは?
是非覚えておくべきところを引用します。
身の安全を守るには買い物場所も重要である。一般的には大手のスーパーで買えば比較的本物が多いとされている。大手スーパーの商品が本当に安全かは別の問題だが。安い店で買えばほぼせ物安全はまったく保証されない。ワーカー用の商店を覗くと、地下製造の偽調味料がずらりと並んでいる。(中略)北京でも郊外の地下鉄の出口にこういう屋台が並んでいる。粋がって食べてはいけない。(中略)野菜も安い路地で買えば、廃棄物の川の横で育てたものだったりする。しかし、スーパーで売っている無農薬野菜を本物と信じるような北京の人はいない。
短期間の出張ベースで中国に行くくらいであれば、ローカルのスーパーで食材を買うことはないと思います。
でも、露店で食べ物を買ってしまうことはあるのではないでしょうか。地下鉄出口の露店で、毎朝、通勤前の中国人が食べ物を買って美味しそうにパン(?)をかじっている姿を見ます。多くの人が買っているので、日本人の私たちも試しに買ってみようかと思ってしまいます。でも、そこで使っている油はとても粗悪なもの、食材も何を使っているか分からないらしいです。やっぱり食べない方が良いです。
物とお金とサービスがあるところで不正のないところは絶対にない。製造現場なら材料を減らしたい、取り替えたり横流しをしたり、流通ですり替えたり、販売店舗、本当に毎日不正を見ないことはない。マクドナルドでコーヒーを頼めばレジを打たない。デパートで靴を買えば伝票を切らない。万引きされたことにして売上を自分のものにする。
このように、中国では不正が当たり前であることを認識する必要があります。日本のように、「これは大丈夫だろう」「安心だろう」と思うのは危険です。全てを疑ってかかる必要があります。
例えば パソコンの修理をするときでも自分の目の前で修理をさせる必要があります。それは中のメモリをすり替えられたり、壊れてもいない部品をわざと壊して「ここも壊れていました」言われ、多額の修理費を請求するなどが考えられるからです。
本書では、一眼レフカメラのレンズを取り替える修理を出す時に、「ひたすら従業員が不正をしようとしている」内容が書かれていました。
中国では特別のプログラムでもない限り、上司であっても誰かが誰かを叱って育てるということはない。そんなことをしてメンツを傷つけて仕返しでもされたら大変である。(中略)叱ったりして得をするのは相手と会社だけである。小さなことで怒ったり下ったりしては自分が小さいやつに見えるし、いらぬ恨みは絶対買わないというのがホワイトカラー中国人の処世術である。彼らの言動は甘えが通じる日本のサラリーマンよりよほど洗練されている。
「日本のサラリーマンより洗練」というのは微妙です。日本の会社のいいところは、部下を厳しく指導し育て上げるシステムがあることです。中国人の働き方を見習うのが良いとは私は思いません。
でも、確かに中国の人は会社をすぐにやめて転職してしまうので、仕事のノウハウを部下に伝承しても、他社に持っていかれるだけということになりかねません。やっぱり、中国(中国人)と仕事をする場合は、「育てる」「技術を伝承する」なんて考えは持たない方が良いです。
中国人から学ぶべきことは?
本書は、日本人が中国人から学ぶべきことも書かれています。
平均値で今中国人の力が日本人に勝ることは本当にない。仕事でのチームワーク、長期的視野を持つこと全部日本人の方が上である。ただ一つの事を除いては。日本人が中国人に金を積んでも学ぶべきたった一つのことがある。それは不安定をいかに生きるかである。中国と日本、最も違うのはこの一点である。
更には、
どこの会社に入れば正しいということもなくなり、言われたことをやってはとりあえずは安泰ということもない。(中略)生きる道はただひとつ。その時々で変化に対応していくしかない。そしてこういう事が一番ウマいのが中国人たちである。幾千万の屍の上に築かれた彼らのノウハウを離さない手はない。
これは今の日本人に必要な考えでしょう。終身雇用は完全になくなった日本の会社で生きていくには、中国の人のような「タフさと変化に対応する速さ」を身に付ける必要があるでしょう。
それはそうと、チームワークの悪さについては、中国に住んでいなくても、中国人と仕事をしていると薄々感じます。私も中国の会社の人と仕事をしていますが、確かにチームワークはないです。情報共有するという発想がないです。複数の人から、同じ質問を何回もしてくることがしょっちゅうあります。
中国人はメンタル面も強い。遅刻は平気。誤らない。嘘をつく。自分勝手。腹の立つことは本当に多いがとにかくくよくよしない。明るい。深刻な事態を笑い飛ばす。ということを私は中国へ来て学んだ。彼らは間違っても会社の仕事で過労死などしない。常に移動すること。逃げることを考えているからである。私は思う。日本人も死ぬぐらいなら、置かれた場所から逃げなさい。
中国の人の悪い面ばかりをとらえるのではなく、良い面をとらえている点が参考になります。
うつ病で精神的に追い込まれて引きこもりになったり、最悪自殺まで考えてしまうような精神状態になるくらいなら、「さっさと逃げればいい」という考え方です。日本人は真面目過ぎます。最初から逃げてしまうのは論外ですが、「もうダメかな」と自分が感じた時点で、逃げてしまうことを選択肢の1つとして持っておくことは非常に重要です。精神的に病んでしまった時の対処法はこちらに書きました。
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日本も収入源を会社だけに頼ってはいけない時代に
一人で職は2つ以上持つ。これが中国人と日本人の一番違うところだろう。(中略)日本のサラリーマンよ。業務の選択肢で自分が人生で何をするかを奪われるな。
これは大賛成。副業を禁止している今の多くの日本の会社は異常ですね。いつまで今の会社が存続するか分からない、いつ給料が上がるか分からない(むしろ下がってるし)というのが多くの日本の会社です。会社にバレようがクビになろうが、自分で会社以外の仕事をしてお金を稼ぐ精神は、中国人に見習うところがあります。
本書は、中国に長年住む谷崎さんから、日本人への激励本とも言えます
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国が崩壊しても平気な中国人・会社がヤバいだけで真っ青な日本人[本/雑誌] / 谷崎光/著
P.S.
頑張っているのに報われず精神的につらくて落ち込んでいる時はこちら
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